戦闘民族の獄

きゅーぽけ所属 モンローです

黒王との思い出

黒王との出会いは中学生の頃だ。自宅から中学校が遠かったため、通学用に親に買ってもらった自転車が黒王なのだ。

 

この前盗まれた。

 

話を戻す。

 

慣れない自転車に悪戦苦闘し、何度もこけて傷ついてしまった黒王。かあいー^

 

中1の秋ごろに、学校で短歌を詠む授業があり、僕の作った詩が短歌大会の特選賞に選ばれた。浮かれて親友と騒ぎながら帰っていたところ、見事に車に撥ねられてしまった。幸いヘルメットを装着していたので、空中で回転し頭から地面に落ちたが体に怪我はなかった。車にも大した傷は付かなかった。そして、黒王にも大した傷は付かなかった。車を運転していた人が近くの小学校の教員で、彼の指示によって学校と警察に連絡することとなった。

 

少しして、僕の担任がやってきた。僕と親友が事故の状況を説明した。

親友が言うには、「僕は危ないと言ったんですが間に合いませんでした」と。そんな事聞いてもいなかったので僕は不信感を覚えた。

 

そうこうしているうちに警察がやってきた。警察が来るや否や、親友は自転車に乗り猛スピードで自転車を走らせた。逃げたのだ。

「こいつ俺を殺そうとしていたんじゃないのか?」

その時から疑念が離れず、徐々に疎遠になり、そいつとは今凄く仲が悪い。

後でその教員は校長と一緒に家まで謝罪に来てくれた。こちらが100悪いので、申し訳なさで一杯だった。

 

短歌の特選者には、祭りに出る義務があるとあくる日に担任から告げられた。名誉あることだと思ったため、出場を快諾した。

 

祭りの練習があるからと言われ、学校近くの公民館に他の特選者や箏曲部・日本舞踊部の奴らと休日に集まることとなった。

そもそも短歌が特選に選ばれただけで、僕は琴も弾けない。異様な雰囲気に包まれた公民館でちんまりと正座をして何もすることなくその日は終わった。

 

しかし、終わり際になって、重鎮の老婆から「君たちの短歌を私が歌うので、その後『荒城の月』を歌って下さい」と言われた。

 

屑なので、そんな曲は知らないし、無論練習をするつもりもなかった。

 

本番がやってきた。祭りだ。

神社の中心の壇上で老婆が特選の短歌を歌っている。僕は虚無みたいな顔をしていたと思う。特選者4人で滝廉太郎作の『荒城の月』を歌った。口パクで押し通した。

同じ特選者の女から好意を抱かれていたみたいであったが、その女は不細工だったため気付かないふりをした。

 

色々な事があったが1年生は終了した。

 

 

 

2年生

この頃から急に学年全体の男子から嫌われ始めた。リーダー格の奴と折り合いが悪かったのが原因だ。話したこともない奴らからも避けられるようになってしまい、心を痛めた。成績も下がる一方で、ストレスで体調をよく崩した。ニキビが顔中にでき、火星みたいな顔をしていた。これが本当のテラフォーマー。

 

居場所がなくなった僕は、休み時間になると仕方なくキモオタの集団に混ざり、ガンダムトークをひたすら聞くロボットとなった。ガンダムを全く知らない僕は次第にその集団からも離れていき、図書館に身を潜めるようになった。短い休み時間はトイレに籠るか、ロッカーの整理などに勤しんだ。食事の時は他のクラスに逃げた。唯一の友達がいたグループに混ぜてもらった。ちなみにそいつとは今でも親友だ。良い話でしょう。

 

朝も苦痛で誰とも会いたくなかったため、ホームルームぎりぎりの時間に到着するように家を出た。遅刻癖が染みついたのはこのせいである。

 

親友と自転車で一緒に帰っていたある時、後ろの方にいた親友が何か言っていたので、軽く後ろを向いた。気付いたら地に這いつくばっていた。

 

そう、撥ねられた。

しかし、もう慣れている。動揺は無い。

またもやへルメットのおかげで傷は無かったため、即警察に連絡を入れ、その間に連絡先の交換も済ませた。相手は県庁の職員だった。

公務員キラーだ。

 

相手の車にも傷は無く、こちらの黒王にも傷は無い。

後で上司と一緒に謝りに来てくれた。

こちらが100悪いので申し訳なさで一杯だった。

 

後で友人にあの時何を言おうとしたのかを訊ねたところ「さっきのローソンの店員は鼻毛が見えていた」とのこと。そんな事を聞くために事故を起こしてしまったのかと思うと悔しくなり、口論になった。

 

 

暗黒の2年生も終焉を迎えた。

 

 

3年生

クラスが学力順に分けられ(PTAから大不評で学校が荒れた)、僕は本来中間レベルのクラスだったが、2年最後の模試で何故か5位になり、その功績で最上位クラスに進むことが出来た。多くの人との因縁も時が洗い流してくれ、楽しい生活を送ることが出来た。実は中高一貫校なのでこのまま4年間ほぼ同じメンバーで楽しく生活することが出来た。

 

その間色々と面白いこと(明るくなりすぎてyoutuberになろうとした事件・修学旅行)が有ったりもしたので、気が向けばまた記そうと思う。

部活の話も今度書く予定だ。

 

長くなったが、僕は黒王が帰ってくる日を待ち続けています。